CB750FOURの年式 見分け方を知りたい人は、単に「何年式なのか」を確認したいだけではなく、その個体がなぜ特別に見えるのか、どこに価値があるのか、本当に自分に合う一台なのかまで知りたいはずです。CB750FOURは、同じように見えても年式や仕様によって雰囲気、希少性、乗り味、部品構成の見どころが変わります。この記事では、まず年式の基本を整理し、次に注目される理由、代表的な見分けポイント、他モデルとの違い、購入や鑑賞で失敗しない見方まで順番に深掘りします。
CB750FOURの年式と見分け方
CB750FOURの年式を見分けるときは、外装の色やエンブレムだけで判断するのではなく、車台番号、エンジン番号、タンク形状、サイドカバー、シート、メーター、マフラー、灯火類などを総合的に見ることが大切です。特に旧車は、長い年月の中で部品交換やレストア、仕様変更が行われていることが多いため、見た目だけで「K0」「K1」「K2」と決めつけると誤解しやすくなります。
最初に見るべきは車台番号とエンジン番号です
結論から言えば、CB750FOURの年式を見分けるうえで最も重要なのは、車台番号とエンジン番号の確認です。外装は交換できますが、フレームやエンジンに刻印された番号は、その個体の出自を考える大きな手がかりになります。もちろん旧車の場合、載せ替えや打刻の状態、登録書類との整合性なども確認する必要があるため、番号があるだけで安心とは言い切れませんが、最初の入口としては非常に重要です。
CB750FOURは、一般的にK0、K1、K2、K4、K6などの呼び方で語られます。ただし日本国内仕様、輸出仕様、販売地域、登録年、製造年が絡むため、「登録が1972年だから必ずK2」と単純には言えない場面があります。ここで重要なのは、年式とはカタログ上のモデルイヤーなのか、初度登録年なのか、製造時期なのかを分けて考えることです。
初心者が誤解しやすいのは、車検証の初度登録だけを見て年式を判断してしまうことです。旧車では、製造から時間が経って登録された個体や、輸入車として後年登録された個体もあります。詳しい人ほど、書類上の年式だけでなく、フレーム番号帯、エンジン番号、各部品の仕様、塗装や刻印の自然さまで見て判断します。
K0やK1は外装だけでなく空気感が違います
CB750Fourの中でも特に語られやすいのがK0とK1です。K0は初期型としての象徴性が強く、砂型エンジンの存在や初期らしい細部の雰囲気が、現在でも特別視される理由になっています。K1はK0の雰囲気を残しながら、少し改良されたまとまりを持つモデルとして人気があります。
ただし、K0仕様に見える車両がすべて本物のK0とは限りません。タンク、サイドカバー、シート、マフラー、ライトステーなどを交換すれば、外観上は初期型に近づけることができます。つまり、見た目が初期型風であることと、車両そのものが初期型であることは別問題です。
この差は非常に大きく、購入時の価格や評価にも影響します。たとえば、K2ベースの車両にK0風外装を装着した「K0仕様」は、見た目の満足度は高い一方で、純正度や資料的価値は本来のK0とは異なります。鑑賞するだけなら楽しめますが、価値判断をするなら、どこが本来の部品で、どこが後年交換なのかを見極める視点が必要です。
外装色だけで判断すると見誤りやすいです
CB750FOURは外装色の印象が強いため、色を見て年式を判断したくなります。キャンディ系の華やかな色、深みのあるブルー、赤系の外装などは、いかにも当時の大型バイクらしい魅力があります。しかし、旧車市場では再塗装やリプロ外装、別年式カラーへの変更も多いため、色だけを根拠に年式を断定するのは危険です。
特にレストア車は、見た目を美しく整えるために新品外装や復刻部品が使われていることがあります。これは悪いことではありませんが、オリジナル度を重視する人にとっては、価値の見方が変わります。つまり、きれいな車両ほど安心というわけではなく、きれいさの理由を確かめることが重要です。
詳しい人は、色だけでなくエンブレムの形、ラインの入り方、塗装の質感、タンク裏の状態、固定部分の自然さなども見ます。年式を見分けるという作業は、単なるクイズではなく、その車両がどんな時間を過ごしてきたのかを読む作業でもあります。
年式呼びと国内登録年は分けて考えます
CB750FOURで混乱しやすいのが、「年式」という言葉の使い方です。販売店や個人売買では、初度登録年を年式として表示している場合があります。一方で、マニア同士の会話ではK0、K1、K2といったモデル区分で語られることが多く、ここにズレが生まれます。
たとえば、1971年登録の車両でも、部品構成や番号から見ると前後の仕様が混在していることがあります。これは当時の生産や流通、部品供給の事情、後年の修理やレストアによって起こります。つまり、CB750Fourでは「何年式ですか」と聞くより、「どの型の仕様ですか」「番号と外装は合っていますか」と聞くほうが本質に近づけます。
初心者ほど、年式を一つのラベルとして覚えようとしますが、実際には複数の情報を重ねて判断するほうが安全です。車台番号、エンジン番号、書類、外装、足回り、灯火類、マフラーまで確認すると、単なる年式表示では見えない個体の輪郭が見えてきます。
CB750FOURが年式で語られる特別な理由
CB750Fourは、年式によって価値が変わるだけの旧車ではありません。大型量産4気筒という時代の象徴であり、世界のバイク史に大きな影響を与えた存在だからこそ、わずかな仕様差まで語られます。年式を見分ける面白さは、単なる部品の違いではなく、時代の変化やホンダの改良思想を読み解けるところにあります。
初期型ほど神話性が強くなる理由があります
CB750FOURの初期型が特別視される理由は、単に古いからではありません。1960年代末に登場した量産大型4気筒というインパクトが、当時のバイク観を大きく変えたからです。それまでの大型バイクには英国車や欧州車の存在感が強くありましたが、CB750FOURは信頼性、性能、量産品質、扱いやすさを一台にまとめたことで、新しい基準を作りました。
この背景があるため、K0や初期仕様は「最初の衝撃」をまとった存在として見られます。たとえば、同じCB750FOURでも、初期型には荒々しさや実験的な空気が残っていると感じる人がいます。後期型が完成度を高めたモデルだとすれば、初期型は時代を切り開いた瞬間の熱量を感じさせるモデルです。
ただし、初期型が必ずすべての人にとって最良とは限りません。希少性が高い分、価格も上がりやすく、部品の純正度や整備履歴に対する目も厳しくなります。所有して気軽に走りたい人にとっては、初期型の神話性が重荷になることもあるため、自分が何を重視するのかを先に考える必要があります。
年式差は改良の積み重ねとして見ると面白いです
CB750FOURの年式差は、単なる外観変更ではなく、時代に合わせた改良の積み重ねとして見ると面白くなります。初期型の雰囲気を保ちながら、灯火類、シート、マフラー、メーター、細部の安全性や快適性が少しずつ変わっていくため、各年式にはそれぞれの意味があります。つまり、古いほど偉いという見方だけでは、この車種の魅力を十分に味わえません。
K0やK1は原点の魅力が強く、K2以降は流通量や実用性、維持のしやすさで見どころがあります。後期型になると、初期型とは違う落ち着きや完成度が出てきます。マニアの間では初期型人気が目立ちますが、実際に走らせる目線では、後期型のほうが付き合いやすいと感じる人もいます。
ここで重要なのは、年式を順位付けだけで見ないことです。CB750FOURは、どの年式にも時代の理由があります。部品が変わった背景には、法規、騒音対策、市場要望、生産性、耐久性などが絡みます。そのため、見分け方を学ぶことは、ホンダが大型バイクをどう成熟させていったのかを読むことでもあります。
純正度と雰囲気のどちらを重視するかで評価が変わります
CB750FOURの世界では、純正度が大きな価値になります。フレーム、エンジン、外装、マフラー、キャブレター、シート、メーターなどが当時の仕様に近いほど、資料的価値やコレクション性が高く評価されやすくなります。特に初期型では、細部の違いが価格や評価に直結することがあります。
一方で、雰囲気を楽しむという見方もあります。たとえば、リプロパーツを使って美しく仕上げた車両、後期型を初期型風にまとめた車両、現代の交通環境に合わせて整備された車両は、乗る楽しさや眺める満足度が高い場合があります。純正度だけを追いかけると高額になりがちですが、雰囲気重視なら選択肢は広がります。
つまり、CB750FOURの年式を見分ける作業は、正解を探すだけでなく、自分の価値観を整理する作業でもあります。コレクションとして所有したいのか、週末に走らせたいのか、ガレージで眺めたいのかによって、重視すべき年式や仕様は変わります。
詳しい人ほど小さな部品の違いを見ています
CB750FOURに詳しい人は、タンクやサイドカバーのような大きな部品だけでなく、細部の整合性を見ています。たとえば、ウインカー、テールランプ、ライトステー、メーター、ハンドルスイッチ、キャブレター周辺、エアクリーナー、マフラー刻印、シート表皮などは、年式判定の手がかりになります。これらは一つひとつが小さな部品ですが、組み合わせると車両の履歴が見えてきます。
初心者から見ると、細部にこだわりすぎているように感じるかもしれません。しかし旧車では、小さな部品が当時物かリプロか、年式に合っているかで評価が変わります。特に高額な個体を検討する場合、外装がきれいでも細部がバラバラなら、購入後に違和感が出ることがあります。
ただし、すべてを完全純正に戻すことだけが正解ではありません。古いバイクは安全に走れることも重要です。詳しい人の視点を参考にしつつ、自分が求める楽しみ方に合うかを判断するのが、CB750Fourと長く付き合うための現実的な見方です。
代表的な年式と見どころを味わう

CB750Fourを理解するには、代表的な年式ごとの特徴を大まかに押さえると分かりやすくなります。細部の仕様は市場や個体差で変わるため断定は避けるべきですが、K0、K1、K2、後期型という大きな流れを知るだけでも、見比べる楽しさは一気に増します。ここでは、初心者がまず注目したい見どころを整理します。
K0は原点としての迫力を感じる年式です
K0は、CB750FOURを語るうえで避けて通れない存在です。初期型らしい雰囲気、時代を変えた象徴性、そして今なお特別視される希少性が重なり、単なる旧車以上の存在感を放ちます。特に初期の砂型エンジンを持つ個体は、マニアの間で非常に高い関心を集めます。
ただし、K0を見るときは「初期型らしい外観」だけに引っ張られないことが大切です。長い年月の中で外装交換や部品変更が行われている個体も多く、K0風に仕上げられた車両もあります。車台番号、エンジン番号、外装、各部品の組み合わせが自然かどうかを確認することで、その個体の本当の姿に近づけます。
見どころとしては、タンクやサイドカバーの雰囲気、メーター周り、シート、マフラー、エンジンの質感などがあります。初期型は「完成されたクラシック」というより、「時代が変わる直前の熱」を感じさせるところが魅力です。価格や維持面のハードルは高いですが、資料性や物語性を重視する人には強く響く年式です。
K1は初期の魅力と扱いやすさのバランスが光ります
K1は、K0の雰囲気を受け継ぎながら改良が加えられた年式として見られることが多いです。初期型の空気感を残しつつ、少し落ち着いたまとまりがあるため、見た目のクラシック感と所有の現実性のバランスを求める人にとって魅力があります。K0ほど神話性が前面に出すぎない分、自然に楽しめるという見方もできます。
K1を見分けるときも、外装だけで判断しないことが重要です。タンクやサイドカバー、シート、灯火類などがK1らしい雰囲気を持っていても、部品交換によって仕様が混在していることがあります。特にCB750Fourは人気が高く、長年にわたりレストアやカスタムの対象になってきたため、見た目と中身の一致を確認する必要があります。
魅力としては、初期型らしい端正な姿と、後年モデルよりも強いヴィンテージ感が挙げられます。K0に比べて価格や希少性の面でやや現実的に見られることもありますが、状態の良い個体はやはり高く評価されます。初心者が憧れで選ぶ場合は、外観の美しさだけでなく、整備履歴や部品の入手性まで確認すると安心です。
K2は流通量と親しみやすさで見えてくる魅力があります
K2は、CB750Fourの中でも比較的よく見かける印象があり、旧車イベントや中古車情報でも目にする機会が多い年式です。K0やK1ほど初期型の神話性が強いわけではありませんが、その分、CB750FOURらしい雰囲気を味わいやすい存在として注目できます。見た目の完成度も高く、旧車としての存在感は十分です。
K2の面白さは、「代表的なCB750FOUR像」として見られやすいところにあります。初期型に強いこだわりがない人にとっては、K2はデザイン、価格、流通、整備性のバランスが取りやすい候補になります。一方で、K0仕様に変更された個体も多いため、購入時にはベースが何かを確認する視点が欠かせません。
詳しい人がK2を見るときは、オリジナルのまま残っている部分と、後年交換された部分の整理を重視します。外装がきれいでも、マフラーやシート、灯火類、メーターなどが年式と合っているかで評価が変わります。逆に、完璧な純正ではなくても、整備が行き届き、走行を楽しめる個体であれば、実用旧車としての魅力は高いです。
後期型は完成度と付き合いやすさに価値があります
CB750FOURの後期型は、初期型に比べると話題性では控えめに見られることがあります。しかし、乗ることや維持することを考えると、後期型には後期型ならではの良さがあります。改良が重ねられたことで、扱いやすさ、安定感、部品構成の分かりやすさが出てくるため、走らせる旧車として評価しやすい面があります。
初心者が誤解しやすいのは、「後期型は価値が低い」と単純に考えてしまうことです。確かに市場では初期型人気が強く、K0やK1が高く評価されやすい傾向があります。しかし後期型は、価格面で現実的な選択肢になりやすく、きちんと整備された個体ならCB750Fourの魅力を十分に味わえます。
後期型を見るときは、初期型と比べて何が違うかだけでなく、その年式として自然な状態かを確認しましょう。無理に初期型風へ寄せた車両よりも、後期型らしさを保った個体のほうが好印象な場合もあります。つまり、年式の価値は希少性だけでなく、その個体がどれだけ自然に保たれているかでも決まります。
見どころを整理すると年式判定が楽しくなります
CB750FOURの年式を見るときは、いきなり細かな部品名を暗記しようとするより、見どころを段階的に整理するほうが分かりやすいです。まずは全体の雰囲気を見て、次に車台番号やエンジン番号を確認し、最後に外装や細部の部品を見ていく流れが自然です。この順番にすると、初心者でも混乱しにくくなります。
代表的な見どころは、次のように整理できます。
- 車台番号とエンジン番号が書類やモデル区分と自然に合っているか。
- タンク、サイドカバー、シート、エンブレムの仕様が年式と大きくズレていないか。
- メーター、ライト、ウインカー、テールランプなど灯火類に不自然な交換感がないか。
- マフラーやキャブレターなど、価値に影響しやすい部品がどの仕様か。
- レストア車の場合、どこまで純正で、どこからリプロや後年部品なのか。
このように見ると、年式判定は単なる知識比べではなく、車両の履歴を読み解く作業になります。外装が美しいかどうかだけでなく、その美しさが当時の姿に近いものなのか、現代的に整えられたものなのかを考えると、CB750Fourを見る楽しみが深まります。
CB750FOURと似たモデルを比較すると違いが見える
CB750FOURを正しく理解するには、同じCB750系の後継モデルや派生モデル、現代のネオクラシック、同時代の大型車と比較する視点が役立ちます。比較すると、CB750Fourがなぜ特別に見えるのか、年式ごとの違いがなぜ価値として語られるのかが立体的に分かります。
CB750FOURとCB750Fは見た目以上に立ち位置が違います
CB750FOURとCB750Fは、同じCB750の流れで語られることがありますが、立ち位置はかなり違います。CB750Fourはクラシックな丸み、4本出しマフラー、堂々とした水平基調の姿が印象的です。一方、CB750Fはよりスポーティで、角張った外装や走りを意識した雰囲気が強くなります。
この違いは、単なるデザインの好みだけではありません。CB750FOURは「大型4気筒時代の幕開け」を象徴する存在であり、CB750Fはその後のスポーツバイク的な流れを感じさせる存在です。つまり、CB750FOURの年式を見分ける面白さは、クラシックとしての原点を細かく味わうところにあります。
初心者が選ぶときは、見た目の好みだけでなく、自分が求める物語性を考えると分かりやすくなります。丸みのある旧車らしさ、4本出しの迫力、当時の空気を重視するならCB750FOURが向いています。スポーティな雰囲気や後年のホンダらしい走りを求めるなら、CB750Fのほうがしっくりくる場合もあります。
K0風カスタムと本来のK0は分けて見る必要があります
CB750FOURの市場でよく見かけるのが、K0風に仕上げられた車両です。これは見た目の満足度が高く、初期型らしい雰囲気を楽しめるため人気があります。しかし、K0風であることと、本来のK0であることは別の価値です。この違いを理解していないと、購入時に期待と実態がずれてしまうことがあります。
K0風カスタムは、ベース車両がK2や後期型であっても、外装やシート、マフラーなどを交換することで初期型らしい見た目にできます。見た目を楽しむ目的なら十分魅力的ですが、コレクション価値や純正度を重視する場合は、車台番号やエンジン番号、当時物部品の有無を確認する必要があります。
ここで重要なのは、K0風カスタムを否定しないことです。旧車の楽しみ方は一つではありません。自分が「本物の初期型」を求めているのか、「初期型らしい雰囲気」を求めているのかをはっきりさせれば、選び方で失敗しにくくなります。
現代のネオクラシックとは魅力の質が違います
現代のネオクラシックバイクは、見た目にクラシックな雰囲気を持ちながら、電子制御や現代のブレーキ、燃料噴射、安定した部品供給を備えています。安心して乗れるという意味では、現代車には大きな魅力があります。一方で、CB750Fourは本当にその時代を生きた機械であり、そこにしかない質感があります。
CB750Fourの年式を見分ける面白さは、部品の一つひとつが当時の工業製品として意味を持っているところです。タンクの形、エンブレム、メーターの書体、マフラーの取り回し、シートの厚みなどは、現代のデザインとして再現されたものではなく、当時の要請から生まれたものです。そのため、同じクラシック風でも感じる重みが違います。
ただし、現代車のほうが日常使用には向いています。旧車は整備、保管、部品調達、故障への理解が必要です。CB750FOURを選ぶなら、便利さだけではなく、手間も含めて楽しめるかを考えることが大切です。
比較表で見ると判断ポイントが整理できます
CB750FOURの年式や似たモデルを見比べるときは、どこを重視するかで評価が変わります。以下の表は、初心者が混乱しやすいポイントを整理したものです。
| 比較対象 | 魅力の中心 | 見分けるときの注目点 | 注意したい点 |
|---|---|---|---|
| K0 | 原点としての象徴性と希少性 | 車台番号、エンジン仕様、初期部品、外装の整合性 | K0仕様の別年式車両と混同しやすい |
| K1 | 初期型の雰囲気と改良のバランス | 外装、シート、灯火類、番号帯の整合性 | 部品交換で仕様が混在している場合がある |
| K2以降 | 流通量、親しみやすさ、実用性 | 本来の年式らしい部品構成かどうか | 初期型風カスタムとの違いを確認する必要がある |
| CB750F | スポーティな後年型の雰囲気 | 外装形状、マフラー、足回り、全体の方向性 | CB750Fourとは魅力の軸が異なる |
| 現代ネオクラシック | 安心感と扱いやすさ | 現代装備、乗りやすさ、維持費 | 当時物の質感や資料性は別物 |
表を見ると分かるように、CB750FOURは年式ごとに魅力の中心が違います。K0は原点としての価値、K1は初期らしさとバランス、K2以降は楽しみやすさ、後期型は付き合いやすさが見どころです。つまり、どれが一番良いかではなく、自分が何を味わいたいかで選ぶべきです。
失敗しない見方と選び方
CB750FOURを初めて見る人や購入を検討する人は、憧れだけで判断しないことが大切です。年式、純正度、整備状態、価格、書類、部品の入手性を総合的に見ないと、見た目は理想的でも維持に苦労する可能性があります。ここでは、失敗しないための実践的な見方を整理します。
初心者ほど美しい外装より整備履歴を重視します
CB750FOURを探していると、まず外装の美しさに目が行きます。タンクの艶、メッキの輝き、4本出しマフラーの存在感は、写真だけでも強い魅力があります。しかし、旧車選びで本当に重要なのは、見た目のきれいさだけではなく、エンジン、電装、キャブレター、ブレーキ、足回りがどれだけ整備されているかです。
特に初心者は、外装がきれいな車両ほど安心だと思いがちです。ところが、外装だけレストアされていて、機関部分の整備が不十分な個体もあります。逆に、外装に多少のヤレがあっても、整備履歴が明確で走行状態が安定している車両のほうが、所有後の満足度が高い場合もあります。
購入を考えるなら、エンジン始動性、アイドリング、白煙や異音、オイル漏れ、充電状態、ブレーキの効き、フロントフォークやリアサスの状態を確認しましょう。詳しい人に同行してもらう、旧車に強い販売店を選ぶ、納車整備の内容を具体的に聞くことが、失敗を減らす近道です。
純正度を追うほど確認項目は増えます
CB750FOURで純正度を重視する場合、確認項目は一気に増えます。車台番号とエンジン番号だけでなく、外装色、エンブレム、サイドカバー、シート、マフラー、メーター、ハンドル、灯火類、キャブレター、各種刻印まで見ていく必要があります。ここまで見ると、年式の見分け方はかなり専門的になります。
ただし、純正度を追うほど費用も時間もかかります。当時物部品は希少で高価になりやすく、状態の良い部品を探すだけでも大変です。また、純正部品にこだわりすぎると、気軽に乗れなくなることもあります。傷や劣化を恐れてガレージに置いたままになるなら、自分の楽しみ方に合っているか考える必要があります。
つまり、純正度は価値を高める重要な要素ですが、全員が最上位に置くべきものではありません。鑑賞やコレクションを重視する人は純正度を、走行を楽しみたい人は整備状態と信頼性を優先するなど、目的に合わせて判断しましょう。
価格だけでなく総額と維持費で考えます
CB750Fourは人気の高い旧車であり、状態や年式によって価格差が大きくなります。安い個体を見つけると魅力的に見えますが、購入後に整備費用が大きくかかる場合があります。特にエンジン、キャブレター、電装、ブレーキ、タイヤ、サスペンション、マフラー周辺に問題があると、結果的に高くつくことがあります。
一方で、高額な個体だから必ず安心とも限りません。価格に含まれているのが希少性なのか、純正度なのか、整備状態なのか、販売店の保証なのかを見極める必要があります。ここを整理せずに購入すると、「高かったのに思ったほど乗れない」という不満につながる可能性があります。
判断するときは、車両価格だけでなく、納車整備費、登録費用、保険、保管環境、今後の部品交換費まで含めて考えましょう。CB750Fourは所有する喜びが大きい一方で、現代車とは違う手間があります。その手間を含めて楽しめるかどうかが、満足度を左右します。
現車確認では違和感を言語化することが大切です
現車確認では、細かな知識がなくても「違和感」を大切にすることが役立ちます。たとえば、外装だけが異様にきれいでエンジン周りが荒れている、メッキの状態とボルト類の雰囲気が合わない、年式説明と部品構成が噛み合わない、販売説明が曖昧といった点は注意が必要です。詳しくなくても、全体の整合性は意外と感じ取れます。
確認時には、分からないことをそのままにしないことが重要です。「この外装は当時物ですか」「マフラーは純正ですか」「エンジンは載せ替えされていますか」「車台番号とエンジン番号の関係はどう見ていますか」と具体的に聞くと、販売側の説明力も分かります。誠実な販売店であれば、分かることと分からないことを分けて説明してくれるはずです。
また、旧車では完璧な個体ばかりではありません。大切なのは、欠点がないことではなく、欠点が説明されていて、価格や目的と釣り合っていることです。見た目の感動を大事にしつつ、冷静に確認する姿勢が必要です。
見るだけでも楽しめるチェックポイントがあります
購入予定がなくても、CB750Fourは見るだけで楽しめるバイクです。イベントや中古車店、旧車ミーティングで見かけたときは、年式を当てようとするより、どこにその個体らしさが出ているかを見ると面白くなります。タンクの形、サイドカバーのライン、シートの厚み、4本出しマフラーの角度、メーター周りの雰囲気など、見どころは多くあります。
初心者におすすめなのは、まず全体のシルエットを見ることです。CB750FOURはエンジンの存在感と水平に伸びる車体のまとまりが美しく、現代車とは違う余白があります。次に、年式ごとの違いを少しずつ調べながら見ていくと、同じCB750Fourでも表情が違うことに気づきます。
詳しい人は、細部の部品だけでなく、その個体がどのように仕上げられているかを見ています。純正風、実走重視、レストア済み、カスタム寄りなど、方向性が自然にまとまっている車両は見ていて気持ちが良いものです。年式の見分け方を知ると、CB750Fourは単なる古い名車ではなく、読むように楽しめる一台になります。
まとめ
CB750FOURの年式を見分けるには、外装色や雰囲気だけでなく、車台番号、エンジン番号、タンク、サイドカバー、シート、灯火類、マフラーなどを総合的に見ることが大切です。K0やK1は原点としての特別感があり、K2以降や後期型には親しみやすさや完成度があります。大切なのは、どの年式が一番かではなく、自分が純正度、希少性、走りやすさ、雰囲気のどれを重視するかです。見方を知れば、CB750FOURは年式ごとの違いまで味わえる奥深い名車になります。


